「一角獣(Les Licornes)」

「一角獣(Les Licornes)」

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Matière et technique: 
オイル・オン・キャンバス
Origine et date: 
日付不明
Artiste(s): 
6 avril 1826
Paris
18 avril 1898
Paris

Dimensions :

1.15 m
0.90 m

 「今まで見たことがないような、美しいものを目にしたのです!」1887年7月14日、コレクター、エミール・シュトラウスはギュスターヴ・モローのアトリエを出るとすぐに、このように記します。彼は、「一角獣(Les Licornes)」を発見したのです。画家は、エドモン・ド・ロートシルトの依頼で制作したこの作品を手放すのを拒否します。その代り、完璧に仕上がった水彩画「船の前で踊るダヴィデ(David dansant devant l’Arche)」(所有者不明)を提供します。おそらく、仕上がりを早めることを求め、作品を見ることを希望した注文主の指摘に気を悪くしたのでしょう。この不機嫌なメモは彼に対しての物でしょうか。「芸術に対する知識が、コンシエルジュや豚肉加工屋が持つ知識程度しかないこれらの愚か者すべてが見せる批判、非難、理論的な厳格さにはうんざりだ。彼らが自分たちのことをどう思っていようが、彼らが何をしていようが、彼らは愚か者でしかない」この作品は、1882年にクリュニー美術館が取得した6枚の有名なタピスリー、「貴婦人と一角獣(La Dame à la Licorne)」から、テーマのインスピレーションを受けています。自身の審美的な柱である「必要な豊かさ」を表現するために、モローは中世のオーナメント的なモチーフとルネッサンス時代の作品からインスピレーションを受けたモチーフとを混ぜ合わせます、また、「Le Magasin pittoresque」誌のような雑誌からも着想を得ます。彼は次のように述べています。「女性だけが集まった魔法の島が、最も貴重なきっかけを造形的なモチーフ全てに提供しているのです」遠くには、この風変わりな場に王女たちを連れてきた船が描かれています。2人の女性がユニコーンに触れていますが、ユニコーンは全く動じる様子を見せません。人を寄せ付けないことで知られるこの伝説の動物は、処女しか近寄ることができないと言われています。ここに描かれている女性はすべて美しく着飾っており、一人は純潔の象徴である百合と先の尖った貴重な剣を手にしています。もう一人の女性の衣服には、伝説の動物や、聖ゲオルギオスとドラゴンとの激しい戦いの様子が緻密に描かれています。作品の右端にある聖杯は、キリストが最後の晩餐に用いた聖杯でしょうか?これは、作品に漂うミステリアスな雰囲気に一役買っています。モローはデッサンときらびやかな色彩を不思議な形で分離させ、巧みに色彩とグラフィックの効果を生み出しています。これは、象徴派の画家の作品の中で最も魅力的で、おそらく最も謎に包まれた作品の一つでしょう。